ドラゴンフライ―ミール宇宙ステーション・悪夢の真実
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| ドラゴンフライ―ミール宇宙ステーション・悪夢の真実〈下〉 ブライアン バロウ, Bryan Burrough, 小林 等, 寺門 和夫 |
今は文字通り海の藻屑となったロシアの宇宙ステーション「ミール」の運用末期のドキュメントです。この頃になるとNASAの宇宙飛行士をミールに乗せていろいろなミッションを遂行させるフェーズ1プログラム(NASAにとってはフェーズ2が国際宇宙ステーションで、その準備段階という意味合いだったのだと思います。今ではシャトル-ミールミッションと呼ばれていますが)というのが実施されていました。運用末期ということであちこちガタの来たミール、そして宇宙開発をまったく独自に進めてきたロシアとアメリカ...揉め事も頻発しましたし、プログレス無人貨物船がドッキングに失敗してミールに衝突なんていう大事故もありました。よく宇宙飛行士が無事だったものです。この本にはその頃のロシアとアメリカの間の軋轢や、ミールに搭乗したNASAの宇宙飛行士たちのパーソナリティが余すところなく乗せられています。この頃のロシアとアメリカの経験が国際宇宙ステーションに生かされることを祈ります。
*国際宇宙ステーションがらみのミッションでロシアの宇宙開発企業の人たちと話す機会があったのですが、アメリカに対する彼らの反応は「(安全評価について)発生しそうにもないイベントをこじつけてくる。自分たちの経験ではまずそんなことは起きないのに」というようなところが大半でした。考え付く異常に対して対策を全て用意していくアメリカ、有人宇宙ミッションに対して長い経験と自信を持つロシア。ミールの時には恐らくもっとあからさまな対立があったのだろうと思います。
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