February 21, 2005

日本誕生

日本誕生
三船敏郎 原節子 司葉子 稲垣浩

東宝 2001-02-21
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古代日本。大和の国の皇子オウスノミコト(後の日本武尊-ヤマトタケルノミコト-。演じるのは三船敏郎)は兄皇子を殺したために父帝の不興を買い、熊襲征伐を命じられる。オウスノミコトはおばの衣装をはなむけにもらい、勇んで征伐に出かけるが...。

歴史スペクタクルものというと「天地創造」や「十戒」がありますが、この映画は日本版の歴史スペクタクルと言えると思います。国造りのエピソードに始まり、主人公の日本各地でのエピソードを縦糸に、主人公が尊敬していたスサノオやアマテラスのエピソードを横糸にして物語は進んでいきます。天岩戸のエピソードや、ヤマトタケルノミコトが日本各地を巡ってゆくエピソードは誰でも耳にしたことがあるのではないでしょうか。もちろんスサノオとヤマタノオロチの戦いもしっかりと出てきます。ヤマタノオロチが酒ばっかり飲んでるせいか動きが鈍くて、スサノオの剣の舞いがあまり引き立ってなかったような気がしますが、ヤマタノオロチの出現のシーンなどは禍々しさ満点です。観ていて一番印象に残ったのはラスト近く、主人公が父帝への謀反の疑いをかけられて殺された後のシーンです。主人公の魂が白鳥に姿を変えて山の上を飛んでいくんですが、鳥が通り過ぎた後で一気に山が噴火し、主人公を討った朝廷の兵士たちが次々と溶岩流に飲まれていくところが凄い迫力でした。妙な脚色はしていませんので、古代日本に興味のある方にも歴史スペクタクルものが好きな方にもお勧めです。

*古代日本に興味のある方には阿刀田 高氏の小説 「楽しい古事記」もお勧めです。

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January 12, 2005

ナチュラル・ボーン・キラーズ

ナチュラル・ボーン・キラーズ 特別版
ウディ・ハレルソン

ワーナー・ホーム・ビデオ 2004-12-03
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親から虐待を受けていたマロリーはミッキーと出会って恋に落ち、二人で旅に出る。気に入らない者は殺し、史上最悪の殺人犯として有名になった二人だが、若者からはカリスマとあがめられることに。マスコミに名を売ることを狙う刑事が二人を逮捕し、監獄にぶち込むが...

旅先で気に入らない奴に出会えば殺す、でなんと52人も殺し(「ナチュラル・ボーン・キラーズ(生まれついての人殺し)」というタイトルがぴったりです)、監獄にぶち込まれてもちょっとしたきっかけで暴動を起こし、ついでに自分たちを逮捕した刑事も殺して脱獄。人質として連れ出したTVのクルーも用済みになれば始末する...。しかし、彼らにも多少の変化はあったのです。逮捕される前に自分たちを助けてくれたインディアンを誤解して殺してしまうシーンがあったのですが、これがきっかけで彼らは何でもかんでも殺すことに多少のためらいを覚えるようになります(って、遅すぎるだろと突っ込みたくなりますが)。脱獄した後の彼らは以前とは異なり、おだやかな人生を送るようになるのです。主人公2人の橋の上での結婚シーンも凄く綺麗に描かれてますし、恐らく2人の中では実にこまやかな愛情が交換されているのでしょう。でもそれが第3者に発揮されることはありませんでした。2人にとって他人とは全く縁のない存在か、そうでなければ気に入らないときには簡単に殺せる程度の存在でしかないのかもしれません。好き嫌いがはっきり分かれる映画でしょうし(嫌いな人の方が多いかも。私はこういうタイプの映画をあまり観たことなかったので好き嫌いよりも驚きの方が大きいですが)、小さいお子さんのいる家庭にはお勧めしません。

*この作品、あちこちでアニメも挿入されてますが...めまぐるしくカットが変わるせいもあるんでしょうが、内容も映像もくらくらしてくるような作品です。

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November 28, 2004

ネプチューン

*「ネプチューン」は「今はもういないあたしへ…」に収録されています。
今はもういないあたしへ…
新井 素子

早川書房
1990-01
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近未来の海上都市。1人の少女が発見された。自分の記憶を失い、どこか人間離れした雰囲気を感じさせる少女は「ネプチューン」と名づけられ、学生たちに介抱される。ネプチューンを狙って現れる男たち。「レキシガクルウ」とは何を意味するのか?

海で発見された少女。自分の記憶どころか、人間としての動きさえできず、解放しようとした学生たちから必死で逃げようとします(他の動物が接触しようとするということは、捕食活動以外の何者でもないってことですね)。学生たちの介抱を受けてネプチューンは次第に人間らしい感情を身につけていくんですが(体は確かに人間なのです)...ネプチューンは本来この世界にいてはならない存在でした。やがて男たちの追跡を振り払ってネプチューンは自分の世界へと還っていきます。人間としての思いを抱えて。その思いは次第により原始的な衝動となり、そして...イク。ドコカヘ。身を駆り立てるような衝動がやがては生物を地球にはびこらせ、宇宙をさえ望むようになってゆくとは。私も宇宙開発大好きでいつかは宇宙へと夢見ていますが、最初にこの本を読んだとき自分もやっぱりネプチューンの血を引いてるなと納得してしまった覚えがあります(苦笑)。金儲けとかの理屈じゃないんですよね。

*表題作の「今はもういないあたしへ…」は、コピーキャットの記事とあわせて読むと怖さもひとしおです。

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October 27, 2004

長いお別れ

長いお別れ
レイモンド・チャンドラー

早川書房
1976-04
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友人の失踪。ふと知り合い、わずかに言葉を交わしただけではあったが私立探偵フィリップ・マーロウにとってはかつて逃亡を手助けした男の失踪だった。マーロウは失踪の謎を解くため調査を始めるが妨害の手が伸びて...

ハードボイルドの古典ではないかと思う、「長いお別れ」です。主人公は軽口(というより毒舌)を叩きながら持ち前の行動力で少しずつ核心に迫っていきますが、せりふがほんと良いですね。この作品で使われているせりふをいつか自分でも使ってみたいと思いながら、いざ使おうとするとなかなか難しいものです。主人公はついに核心に到達するのですが、真実は何とも苦いものでした。ハッピーエンドでもなく、かといって悲惨なラストでもなく、こんな終わり方もこの作品には合っていると思います。

*ところで、この作品で一人称として使われている「ぼく」ですが、「俺」とも違うし「私」でもないし...。英語なら一つの言葉で済んでしまうんですが、日本語は難しいものですね。

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October 18, 2004

日本沈没

日本沈没 (上)
小松 左京

発売日 1995/04
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日本沈没 (下)
小松 左京
日本海溝で発見された異変。日本列島に何が起ころうとしているのか? 地球物理学の権威・田所博士は日本列島が近い将来に海底に沈むことを予見し、博士の意見を取り上げた日本政府は極秘にある計画をスタートさせる。日本各地で地震が頻発し、東京も壊滅的な打撃をこうむる中、田所博士たち計画のメンバーは必死の活動を続けるがついに日本列島が沈む日が...

長い間日本列島で暮らしてきた日本人。島国根性とかよく言われますが、その基盤となる日本列島がもし消える運命にあったら...この本はそんな「考えたくない未来」を扱ったSFです。日本人を出来るだけ外国へ逃れさせることに情熱を傾けるもの、日本列島と運命を共にするもの、そして日本列島から逃れ、明日をも知れぬ運命に直面する大多数の日本人...自分がこんな運命に直面したらいったいどんなことになるのだろうかと考えさせられてしまう本です。よく国際人とか言いますが、アイデンティティの基盤となる国土がなくなってしまったら日本人はいったいどうなるのか?作者は日本列島が海底に沈んだ後の日本人の運命も書く予定だったそうですが、その作品が出たらそちらもぜひ読んでみたいものです。

*この作品を原作として作られたのが映画「日本沈没」です。当時かなりの話題になったそうです。なかなか良いパニック映画ですが、ラスト近くの日本列島の模型から出ているタバコの煙だけは正直要らないと思う。
日本沈没

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September 09, 2004

なぜ、この人たちは金持ちになったのか

なぜ、この人たちは金持ちになったのか - 億万長者が教える成功の秘訣
トマス・J・スタンリー , 広瀬 順弘

発売日 2001/05/18
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金持ち父さん貧乏父さん」や「お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方」がお金持ちになるための考え方や具体的な方法を説いたものとすれば、この本は逆に既にお金持ちになった人たちにアンケートをして金持ちになる方法を見つけようとした本だといえると思います。「自営業の方がサラリーマンよりリスクは少ない」とか言っているあたりは他の本でも共通しているのですが、「自分の好きな職業を選ぶ」ことも重要なファクターのようです。職業によって金持ちになりやすい/なりにくい差はあるようですが、好きな仕事をしていないとやはり努力も工夫もする気は起こらないのでしょう。それにもう一つ、アメリカの金持ちは家を新築するよりは中古の家を購入することを好むというのも意外でした。日本では自分の好みを家の隅々まで徹底させて家を作るというやり方に人気があるようですが、アメリカだけでなく日本の金持ちにも意見を聞いてみたいものです。

*せっかく高収入がありながらほとんど蓄財に回さず使い切ってしまうタイプがアメリカ人にもいるというのは驚きでした(この本では「蓄財劣等生」と表現されています)。「宵越しの金は持たない」のは江戸っ子だけかと思ってましたので。

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August 23, 2004

2001年宇宙の旅

2001年宇宙の旅

発売日 2004/09/23
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遠い昔人類の進化を促したモノリス。そのモノリスが月面で発見された。モノリスの謎を解くため、人類は宇宙船エンタープライズ号を木星に送る。宇宙船を管理するコンピュータ「HAL」の反乱と仲間の死を乗り越え、ボーマンが木星で見たものは...?

SF映画の金字塔、「2001年宇宙の旅」です。モノリスの目的はいったい何なのか、人類はどこへ行こうとしているのか...映画の冒頭で猿たちが仲間を殺すことによって進化の道筋を進み始めたように、ボーマンがHALを殺すのもまた次のステップへ進むための通過儀礼だったのかもしれません。そしてラスト。あれこれ考えるよりはいっそ考えるのをやめてしまって映像に身を任せたほうが良いかも。

*HALを殺すシーンで装甲騎兵ボトムズ
のラストを思い出してしまいました(自分的にはボトムズの方を先に観たもので)。

*アーサー・C・クラークによる小説もお勧めです。

2001年宇宙の旅
アーサー・C・クラーク , 伊藤 典夫

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